山形県では、CAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練は、ポリテクセンター山形(山形県山形市漆山1954)で、「CAD・NCものづくり科」・「建築CAD施工科」の実施があります。
山形県のCAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練
CAD・NCものづくり科
CADオペレータ・NCオペレータの育成を目指したコースです。
前半は、2次元CADと3次元CADの実習を行い、図面の読み方等、CADオペレータとして必要な基礎技術を学びます。3Dプリンタを使用した試作も行います。
後半は、機械加工の基礎(エ具の取り扱い方、製品の大きさ等の測り方、各種機械の操作方法・プログラム方法等)を学びます。
建築CAD施工科
実際に模擬家屋を建てることにより必要とされる施工技術や、建築CAD による図面作成手法、各種申請に関する基礎知識等について習得し、関連職種に幅広く対応できる人材の育成を目指します。
ポリテクセンター山形(山形市漆山)
ポリテクセンター山形では、求職者の方(主に雇用保険を受給されている方)を対象に、地域企業の人材ニーズに即した訓練カリキュラムによるものづくり分野に関する専門的技能・知識を習得するための6ヶ月又は7ヶ月の職業訓練を行っています。
求職者の方は、就職に必要な実践的技能・知識について、基礎から応用まで学ぶことができます。
住所:〒990-2161 山形県山形市漆山1954
TEL:023-686-2225
URL: https://www3.jeed.go.jp/yamagata/poly/
CAD設計・CADオペレーターの仕事と資格
CADとは、Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)の略語です。広い意味としては、今まで人の手で行われていた設計作業をコンピュータの利用で効率的に行うこと、あるいはそのための支援ツールということになります。
実際の現場では、「紙に鉛筆で描いていた2次元の図面をコンピュータ内で作図する2次元CAD」、「木を削ったり粘土で造型していた3次元の立体をコンピュータ内でモデリングする3次元CAD」のように、作図やモデリングに使用するツール自体を指していることがほとんどです。
2次元CAD・3次元CAD
企業の現場では業務に合わせて様々なCADが利用されています。大きく分類すれば「2次元CAD」と「3次元CAD」になりますが、複数のCADを混在させている企業も多くあります。どのようなCADであっても、基本的な考え方や操作方法は似ていますので、どれかひとつのCADに精通すれば、他のCADの習得はそれほど難しくないでしょう。
2次元CAD
設計・製図ツールとしては「手描き図面」→「2次元CAD」→「3次元CAD」と移行して来ましたが、図面だけで十分に用が足りる業界では、まだまだ2次元CADが製図ツールとして使われています。手描きの製図作業をコンピュータに置き換えただけなので、習得はそれほど難しくありません。ただし、需要があるとはいえ、今では特別な技能ではありませんので、オペレータとしての付加価値は低くなりがちです。
主な2次元CADとしては、Auto CAD、Micro CADAM、Jw_cad、Vectorworksなど、その他有償から無償まで多数あります。
3次元CAD
自動車・家電・機械業界などの大手企業では、多くが3次元CADに移行しています。ただ、その利用実態には差があるようです。導入はしたものの、うまく使えていないという話を聞くこともあります。2次元CADに比べると、立体データを作成する操作コマンドが増えるので、習得しにくいというのも理由のひとつになっているようです。そのため、3次元CADで立体モデルを作成する作業(モデリング)を専任者に任せている企業も少なくありません。オペレータの需要は2次元CADよりも多く、技能も要求されるため、付加価値も少し高めになるようです。
主な3次元CADとしては、CATIA、Creo Parametric、NX、Solid Edge、SOLIDWORKSなど、その他有償から無償まで多数あります。
CADオペレーターの資格
CAD利用技術者試験
広く知られるCADの試験。2級と1級があります。トレース、建築、機会とそれぞれ試験が分かれていて試験を選ぶことができます。
建築CAD検定試験
1993年に誕生した日本初の建築CADの資格試験。建築用図面をCADを使って描く技量を測る試験であり、実践型の実技試験です。級は準1級・2級・3級・4級の4つです。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク社のAutoCAD/AutoCAD LTを利用し、主に製図業務に従事しているCADオペレーター(実務経験1年未満)を対象とした試験。基本的な知識と作図業務の能力が必要とされます。
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
Vectorworks販売元のエーアンドエー株式会社が主催し実施する操作技能認定試験。Vectorworksは建築設計、住宅、インテリア関連を強みとするCADソフトとして知られています。
CADトレース技能審査
平成29年度後期の試験をもって終了。
山形県の職業訓練コース(募集時期と入校時期)
山形県の職業訓練は、山形市・米沢市・酒田市を中心に、鶴岡・新庄・東根・村山などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(山形県立職業能力開発専門校)では、1.2年コースは4月入校(11月前後の募集)となり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター山形)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(山形県立山形職業能力開発専門校など)の募集
山形県立山形職業能力開発専門校では、1.2年コースは4月入校(11月前後の募集)となります。
山形県立山形職業能力開発専門校では、「自動車科(2年)」と「建設技術科(2年)」の一般選考(11月)がありますが、高校新卒者対象の推薦選考(8月募集)が定員の8割のため、一般選考は定員の2割です。(定員は20名・25名のため一般選考は各4・5名程度です。)
山形県立庄内職業能力開発センターでは、「金属技術科(1年)」の募集が、前期(10月)、後期(12月)とあり、定員配分は前期4割・後期6割で、新卒者・求職者の配分はありません。
公共職業訓練(ポリテクセンター山形)の募集
ポリテクセンター山形では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
山形県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】山形県の職業訓練では、県立の職業訓練校が2施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが1施設あり、電気設備・金属加工など、ものづくり関係の職業訓練はそれらの施設内訓練で実施されています。
【委託職業訓練】山形県立の職業訓練校である職業能力開発専門校の各校が、それぞれの地域で介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、介護福祉士養成科と保育士養成科を実施しています。
【求職者支援訓練】山形労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を介護、医療事務、WEBデザインなどの分野を中心に実施しています。ガーデニング造園科・有機野菜栽培と第6次産業科など園芸・農業分野も実施されています。