大分県では、CAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練は、ポリテクセンター大分(大分県大分市大字皆春1483番地の1)で、「機械・CADオペレーション科」・「3D CAD活用科」・「ものづくりアシスタント科」・「建築CAD・リフォーム技術科」の実施があります。
大分県のCAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練
機械・CADオペレーション科
機械部品・装置等の製作に必要な加工技術と製図技能の習得を目指します。
加工技術では、汎用工作機械による加工知識の習得、NC工作機械のプログラミング技能及び機械操作を行います。
製図技能では、機械製図の知識の習得、2次元CAD・3次元CADの操作及び作図技能の習得を目指し、ものづくりに必要な知識・技能を有する人材を育成します。
3D CAD活用科
3次元CAD技術をコアの技術と考え、3次元CADの操作スキルの習得を目指します。また、その周りを固める技術・技能として、機械製図・2次元CAD技術・金属加工技術・3Dプリンタを使ったラピッドプロトタイピング技術(RP技術)・射出成形金型関連技術を学んでいきます。
ものづくりアシスタント科
最初に、パソコンを使用したビジネス文書作成や表計算データ処理、プレゼンテーション技法を中心とする、各種パソコンソフトの操作スキル向上に取り組みます。次に、製造業で使われる機械図面の基本知識及び関連規格を理解し、CADに関する知識と技能を学習します。そして、製造現場で使われる機械要素と機工具を理解し機械図面の作成技術を習得します。
建築CAD・リフォーム技術科
全6か月間の訓練では、木造住宅の構造や関連法規などの建築基礎知識の習得をはじめ、手書きやCADによる建築図面を作成する訓練により、建築図面作成に関する技術の習得を目的とした訓練に3か月間取り組みます。また、大工手工具、電動工具などを安全に取扱う基礎技術を習得後、模擬家屋などを活用しながら、木工事・内装工事・リフォーム工事に関連する技術の習得を目的とした訓練を3ヶ月間取り組みます。
ポリテクセンター大分(大分市皆春)
ポリテクセンター大分では、求職者の方を対象に、地域企業の人材ニーズに即した訓練カリキュラムによるものづくり分野に関する専門的技能・知識を習得するため、6ヶ月から7ヶ月の職業訓練を行っています。
求職者の方は、就職に必要な実践的技能・知識について、基礎から応用まで学ぶことができます。
住所:〒870-0131 大分県大分市大字皆春1483番地の1
TEL:097-522-2171
URL: https://www3.jeed.go.jp/oita/poly/
CAD設計・CADオペレーターの仕事と資格
CADとは、Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)の略語です。広い意味としては、今まで人の手で行われていた設計作業をコンピュータの利用で効率的に行うこと、あるいはそのための支援ツールということになります。
実際の現場では、「紙に鉛筆で描いていた2次元の図面をコンピュータ内で作図する2次元CAD」、「木を削ったり粘土で造型していた3次元の立体をコンピュータ内でモデリングする3次元CAD」のように、作図やモデリングに使用するツール自体を指していることがほとんどです。
2次元CAD・3次元CAD
企業の現場では業務に合わせて様々なCADが利用されています。大きく分類すれば「2次元CAD」と「3次元CAD」になりますが、複数のCADを混在させている企業も多くあります。どのようなCADであっても、基本的な考え方や操作方法は似ていますので、どれかひとつのCADに精通すれば、他のCADの習得はそれほど難しくないでしょう。
2次元CAD
設計・製図ツールとしては「手描き図面」→「2次元CAD」→「3次元CAD」と移行して来ましたが、図面だけで十分に用が足りる業界では、まだまだ2次元CADが製図ツールとして使われています。手描きの製図作業をコンピュータに置き換えただけなので、習得はそれほど難しくありません。ただし、需要があるとはいえ、今では特別な技能ではありませんので、オペレータとしての付加価値は低くなりがちです。
主な2次元CADとしては、Auto CAD、Micro CADAM、Jw_cad、Vectorworksなど、その他有償から無償まで多数あります。
3次元CAD
自動車・家電・機械業界などの大手企業では、多くが3次元CADに移行しています。ただ、その利用実態には差があるようです。導入はしたものの、うまく使えていないという話を聞くこともあります。2次元CADに比べると、立体データを作成する操作コマンドが増えるので、習得しにくいというのも理由のひとつになっているようです。そのため、3次元CADで立体モデルを作成する作業(モデリング)を専任者に任せている企業も少なくありません。オペレータの需要は2次元CADよりも多く、技能も要求されるため、付加価値も少し高めになるようです。
主な3次元CADとしては、CATIA、Creo Parametric、NX、Solid Edge、SOLIDWORKSなど、その他有償から無償まで多数あります。
CADオペレーターの資格
CAD利用技術者試験
広く知られるCADの試験。2級と1級があります。トレース、建築、機会とそれぞれ試験が分かれていて試験を選ぶことができます。
建築CAD検定試験
1993年に誕生した日本初の建築CADの資格試験。建築用図面をCADを使って描く技量を測る試験であり、実践型の実技試験です。級は準1級・2級・3級・4級の4つです。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク社のAutoCAD/AutoCAD LTを利用し、主に製図業務に従事しているCADオペレーター(実務経験1年未満)を対象とした試験。基本的な知識と作図業務の能力が必要とされます。
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
Vectorworks販売元のエーアンドエー株式会社が主催し実施する操作技能認定試験。Vectorworksは建築設計、住宅、インテリア関連を強みとするCADソフトとして知られています。
CADトレース技能審査
平成29年度後期の試験をもって終了。
大分県の職業訓練コース(募集時期と入校時期)
大分県の職業訓練は、大分市・中津市・日田市を中心に、別府・豊後大野・宇佐・佐伯などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(大分県立高等技術専門校)では、1年・2年コースで4月入校(11月前後からの募集)となり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター大分)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(大分県立大分高等技術専門校など)の募集
大分県立大分高等技術専門校などでは、1年・2年コースで4月入校(11月前後からの募集)なります。
募集期間は、前期(1月まで)・中期(2月)・後期(3月)とありますが、定員に満たした場合は後期の募集はありません。竹工芸訓練センターは前期募集のみです。
また、佐伯高等技術専門校機械加工科(1年)では、10月入校(8・9月の募集)があります。
公共職業訓練(ポリテクセンター大分)の募集
ポリテクセンター大分では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
大分県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】大分県の職業訓練では、県立の職業訓練校が4施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが1施設あり、電気設備・金属加工など、ものづくり関係の職業訓練はそれらの施設内訓練で実施されています。
【委託職業訓練】大分県立の職業訓練校である産業技術専門学院の各校が、それぞれの地域で介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、介護福祉士養成科・保育士養成科をはじめ調理師や栄養士・調理師養成科を実施しています。
【求職者支援訓練】大分労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を介護、医療事務、WEBデザインなどの分野を中心に実施しています。