熊本県では、CAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練は、ポリテクセンター熊本(熊本県合志市須屋2505-3)で、「機械・CADオペレーション科」・「福祉住環境サービス科」の実施があります。
熊本県のCAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練
機械・CADオペレーション科
2次元CADによる機械の部品図及び組立図の作成と、3次元CADによるモデリングができる技能を習得します。 また、CADデータから高精度高能率加工に必要なNCデータの作成ができ、また、NC工作機械(マシニングセンタ・NC旋盤)により図面に指示された所定の精度で加工することができる技能を習得します。
福祉住環境サービス科
住宅の構造・法規・図面の見方などの基本的な知識や、高齢者・障がい者に係る保健・福祉制度を理解し、福祉用具の活用や住宅改修計画による生活環境の改善提案の技能・技術を習得します。
また、2DCADや3DCADによる住宅図面の作成の技術の習得や、手すりの取付・段差の解消など介護保険法に該当する住宅改修工事の施工方法について実習を通して技能・技術を習得します。
ポリテクセンター熊本(合志市須屋)
ポリテクセンター熊本では、求職者の方を対象に、地域企業の人材ニーズに即した訓練カリキュラムによるものづくり分野に 関する専門的技能・知識を習得するための6か月又は7か月の職業訓練を行っています。
求職者の方は、就職に必要な実践的技能・知識について、基礎から応用まで学ぶことができます。
住所:〒861-1102 熊本県合志市須屋2505-3
TEL:096-242-0391
URL: https://www3.jeed.go.jp/kumamoto/poly/
CAD設計・CADオペレーターの仕事と資格
CADとは、Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)の略語です。広い意味としては、今まで人の手で行われていた設計作業をコンピュータの利用で効率的に行うこと、あるいはそのための支援ツールということになります。
実際の現場では、「紙に鉛筆で描いていた2次元の図面をコンピュータ内で作図する2次元CAD」、「木を削ったり粘土で造型していた3次元の立体をコンピュータ内でモデリングする3次元CAD」のように、作図やモデリングに使用するツール自体を指していることがほとんどです。
2次元CAD・3次元CAD
企業の現場では業務に合わせて様々なCADが利用されています。大きく分類すれば「2次元CAD」と「3次元CAD」になりますが、複数のCADを混在させている企業も多くあります。どのようなCADであっても、基本的な考え方や操作方法は似ていますので、どれかひとつのCADに精通すれば、他のCADの習得はそれほど難しくないでしょう。
2次元CAD
設計・製図ツールとしては「手描き図面」→「2次元CAD」→「3次元CAD」と移行して来ましたが、図面だけで十分に用が足りる業界では、まだまだ2次元CADが製図ツールとして使われています。手描きの製図作業をコンピュータに置き換えただけなので、習得はそれほど難しくありません。ただし、需要があるとはいえ、今では特別な技能ではありませんので、オペレータとしての付加価値は低くなりがちです。
主な2次元CADとしては、Auto CAD、Micro CADAM、Jw_cad、Vectorworksなど、その他有償から無償まで多数あります。
3次元CAD
自動車・家電・機械業界などの大手企業では、多くが3次元CADに移行しています。ただ、その利用実態には差があるようです。導入はしたものの、うまく使えていないという話を聞くこともあります。2次元CADに比べると、立体データを作成する操作コマンドが増えるので、習得しにくいというのも理由のひとつになっているようです。そのため、3次元CADで立体モデルを作成する作業(モデリング)を専任者に任せている企業も少なくありません。オペレータの需要は2次元CADよりも多く、技能も要求されるため、付加価値も少し高めになるようです。
主な3次元CADとしては、CATIA、Creo Parametric、NX、Solid Edge、SOLIDWORKSなど、その他有償から無償まで多数あります。
CADオペレーターの資格
CAD利用技術者試験
広く知られるCADの試験。2級と1級があります。トレース、建築、機会とそれぞれ試験が分かれていて試験を選ぶことができます。
建築CAD検定試験
1993年に誕生した日本初の建築CADの資格試験。建築用図面をCADを使って描く技量を測る試験であり、実践型の実技試験です。級は準1級・2級・3級・4級の4つです。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク社のAutoCAD/AutoCAD LTを利用し、主に製図業務に従事しているCADオペレーター(実務経験1年未満)を対象とした試験。基本的な知識と作図業務の能力が必要とされます。
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
Vectorworks販売元のエーアンドエー株式会社が主催し実施する操作技能認定試験。Vectorworksは建築設計、住宅、インテリア関連を強みとするCADソフトとして知られています。
CADトレース技能審査
平成29年度後期の試験をもって終了。
熊本県の職業訓練コース(募集時期と入校時期)
熊本県の職業訓練は、熊本市を中心に、八代・菊池・天草などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(熊本県立高等技術専門校)では、2年・3年の普通課程は4月入校(1月募集)となり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター熊本)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(熊本県立高等技術専門校など)の募集
熊本県立高等技術専門校では、2年・3年の普通課程は4月入校(1月募集)となります。
入校生募集(高等学校卒業者)が10月にあり、その後、入校生募集(離転職者等)が1月に若干名だけあります。
公共職業訓練(ポリテクセンター熊本)の募集
ポリテクセンター熊本では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
熊本県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】熊本県の職業訓練では、県立の職業訓練校が1施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが2施設あり、電気設備・金属加工など、ものづくり関係の職業訓練はそれらの施設内訓練で実施されています。
【委託職業訓練】熊本県立高等技術専門校では、介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、介護福祉士養成科を実施しています。
【求職者支援訓練】熊本労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を介護、医療事務、WEBデザインなどの分野を中心に実施しています。観光ビジネス科やネイリスト養成科などサービス分野の訓練も実施しています。