広島県では、CAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練は、ポリテクセンター広島(広島県広島市中区光南5-2-65)で、「CAD/CAM科」・「シートメタルCAD科」・「住環境プランニング科」の実施があります。
広島県のCAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練
CAD/CAM科
機械製図・CAD
・JIS(日本産業規格)に基づいた機械製図法の知識を習得することができます。
・2次元CAD(AutoCAD)、3次元CAD(SolidWorks)を使って、機械図面および3次元モデル作
成ができます。
機械加工・CAM
・製品製造のための、精密測定、汎用・NC 工作機械の操作方法とNC加工プログラミングを習得するこ
とができます。併せて金属製品製造の知識と技術が習得できます。
シートメタルCAD科
CAD に関する技術・知識
・製品を作る際に必ず必要となる図面の知識を学ぶとともに、図面を描くソフト(2 次元 CAD 及び 3 次元 CAD)の操作方法を習得できます。一般の機械図面に加え、板金図面に関しても学ぶため就職先の幅が広がります。
機械板金・プレスに関する技術・知識
・精密板金作業に必要な、プレスブレーキによる曲げ加工及びプレス加工等の技能・技術を習得できます。自分が描いた図面を実際に製作することで、設計側(図面を描く人)と現場側(製品を作る人)両方の知識を学ぶことができ、板金加工の理解を深めることができます。
溶接に関する技術・知識
・金属製品製造に用いられる、各種溶接機の操作方法と溶接施工技術を習得できます。
中板~厚板に主に使われるのは、【被覆アーク溶接・半自動アーク溶接】薄板などに主に使われるのは、【TIG溶接】 というように、製品の形状・材質によって使い分けられます。
住環境プランニング科
住宅のリフォーム、リノベーション(付加価値向上)をする際に必要となる既存住宅の点検・省エネル
ギー化や改修計画に関する知識、2 次元CADを活用した図面作成技術、3 次元CADを活用したプレゼ
ンテーション技術の習得できます。
ポリテクセンター広島(広島市中区)
ポリテクセンター広島では、求職者の方(主に雇用保険を受給されている方)を対象に、地域企業の人材ニーズに即した訓練カリキュラムによるものづくり分野に関する専門的技能・知識を習得するための6ヶ月及び7ヶ月の職業訓練を行っています。
求職者の方は、就職に必要な実践的技能・知識について、基礎から応用まで学ぶことができます。
住所:〒730-0825 広島県広島市中区光南5-2-65
TEL:082-245-0267
URL: https://www3.jeed.go.jp/hiroshima/poly/
CAD設計・CADオペレーターの仕事と資格
CADとは、Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)の略語です。広い意味としては、今まで人の手で行われていた設計作業をコンピュータの利用で効率的に行うこと、あるいはそのための支援ツールということになります。
実際の現場では、「紙に鉛筆で描いていた2次元の図面をコンピュータ内で作図する2次元CAD」、「木を削ったり粘土で造型していた3次元の立体をコンピュータ内でモデリングする3次元CAD」のように、作図やモデリングに使用するツール自体を指していることがほとんどです。
2次元CAD・3次元CAD
企業の現場では業務に合わせて様々なCADが利用されています。大きく分類すれば「2次元CAD」と「3次元CAD」になりますが、複数のCADを混在させている企業も多くあります。どのようなCADであっても、基本的な考え方や操作方法は似ていますので、どれかひとつのCADに精通すれば、他のCADの習得はそれほど難しくないでしょう。
2次元CAD
設計・製図ツールとしては「手描き図面」→「2次元CAD」→「3次元CAD」と移行して来ましたが、図面だけで十分に用が足りる業界では、まだまだ2次元CADが製図ツールとして使われています。手描きの製図作業をコンピュータに置き換えただけなので、習得はそれほど難しくありません。ただし、需要があるとはいえ、今では特別な技能ではありませんので、オペレータとしての付加価値は低くなりがちです。
主な2次元CADとしては、Auto CAD、Micro CADAM、Jw_cad、Vectorworksなど、その他有償から無償まで多数あります。
3次元CAD
自動車・家電・機械業界などの大手企業では、多くが3次元CADに移行しています。ただ、その利用実態には差があるようです。導入はしたものの、うまく使えていないという話を聞くこともあります。2次元CADに比べると、立体データを作成する操作コマンドが増えるので、習得しにくいというのも理由のひとつになっているようです。そのため、3次元CADで立体モデルを作成する作業(モデリング)を専任者に任せている企業も少なくありません。オペレータの需要は2次元CADよりも多く、技能も要求されるため、付加価値も少し高めになるようです。
主な3次元CADとしては、CATIA、Creo Parametric、NX、Solid Edge、SOLIDWORKSなど、その他有償から無償まで多数あります。
CADオペレーターの資格
CAD利用技術者試験
広く知られるCADの試験。2級と1級があります。トレース、建築、機会とそれぞれ試験が分かれていて試験を選ぶことができます。
建築CAD検定試験
1993年に誕生した日本初の建築CADの資格試験。建築用図面をCADを使って描く技量を測る試験であり、実践型の実技試験です。級は準1級・2級・3級・4級の4つです。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク社のAutoCAD/AutoCAD LTを利用し、主に製図業務に従事しているCADオペレーター(実務経験1年未満)を対象とした試験。基本的な知識と作図業務の能力が必要とされます。
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
Vectorworks販売元のエーアンドエー株式会社が主催し実施する操作技能認定試験。Vectorworksは建築設計、住宅、インテリア関連を強みとするCADソフトとして知られています。
CADトレース技能審査
平成29年度後期の試験をもって終了。
広島県の職業訓練コース(募集時期と入校時期)
広島県の職業訓練は、広島市・福山市を中心に、呉・三次などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(広島県立高等技術専門校)では、1年・2年のコースは4月入校(1月からの募集)となり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター広島)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(広島県立高等技術専門校など)の募集
広島県立高等技術専門校では、1年・2年のコースは4月入校(1月からの募集)になります。また、呉校と三次校の6ヶ月コースは、4月入校(1月からの募集)と10月入校(7月からの募集)があります。
広島校・三次校・呉校では、4月入校の募集は、高校新卒者対象の第1期募集(9月)と求職者も対象になる第2期募集(1月)があり、福山校は、求職者も対象になる第1期募集(9月)のみです。
10月入校生の募集は、呉高等技術専門校(介護サービス科・CADワーク科)と三次高等技術専門校(介護サービス科)です。応募書類の提出先は、住所地の公共職業安定所です。
公共職業訓練(ポリテクセンター広島)の募集
ポリテクセンター広島では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
広島県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】広島県の職業訓練では、県立の職業訓練校が4施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが1施設あり、電気設備・金属加工など、ものづくり関係の職業訓練はそれらの施設内訓練で実施されています。
【委託職業訓練】広島県立広島高等技術専門校では、介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。フードアドバイザー科や観光ビジネス科などサービス業分野にも力を入れています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、広島地区で介護福祉士養成科と1年間の社会福祉士養成科・精神保健福祉士養成科を実施しています。
【求職者支援訓練】広島労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を介護、医療事務、WEBデザインなどの分野を中心に実施しています。