福岡県では、CAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練は、ポリテクセンター福岡(福岡県北九州市八幡西区穴生3-5-1)で、「CAD/CAM科」・「デジタル機械設計科」・「CADものづくりサポート科」・「建築システムCAD科」・「住まいのサポート科」の実施があります。
福岡県のCAD製図コース・CADオペレーター養成科の職業訓練
CAD/CAM科
CADによる図面やモデル作成、汎用工作機械の操作方法、最新のコンピューターを使ったNC工作機械の操作方法を学び、製図から加工まで幅広い知識と技術を身につけることを目指します。
デジタル機械設計科
2次元及び3次元CADによる機械図面の作成やモデリング、さらにCAEを用いた解析、3Dプリンタによる試作など機械設計に特化した訓練を行い、機械設計の分野で活躍してもらうことを目指しています。
CADものづくりサポート科
ものづくり現場の事務職として必要な財務会計や原価計算の知識、社会保険制度等の事務に関する知識に加えて、図面の修正や設計補助に必要な機械図面の読図、CAD操作について学びます。
建築システムCAD科
建築に必要な基礎知識や図面の描き方、設備に関する知識などを幅広く習得します。また、身につけた知識と「BIM」と呼ばれる最新ソフトを覚えることで、就職先の幅を広げることができます。
住まいサポート科
住宅の構造や建築図面の読み方・描き方、CAD操作、住宅の点検のポイントについて座学と実習を通して学びます。
ポリテクセンター福岡(北九州市八幡西区)
ポリテクセンター福岡で実施している離職者訓練とは求職者の方を対象とした職業訓練です。
この訓練は、新たな職業に必要な知識や技能を身に付けて再就職に役立つ内容となっています。
就職に必要な専門的な知識と実践的な技能・技術を習得し、希望の職種へ就職するための訓練です。「システム・ユニット」という独自の訓練方式で、基礎から応用まで系統立てて学びますので初心者の方でも安心して受講できます。技能・技術の習得だけでなく、きめ細かい就職指導と情報提供を行い、訓練生の就職活動をサポートします。
住所:〒806-0049 福岡県北九州市八幡西区穴生3-5-1
TEL:093-641-4906
URL: https://www3.jeed.go.jp/fukuoka/poly/
CAD設計・CADオペレーターの仕事と資格
CADとは、Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)の略語です。広い意味としては、今まで人の手で行われていた設計作業をコンピュータの利用で効率的に行うこと、あるいはそのための支援ツールということになります。
実際の現場では、「紙に鉛筆で描いていた2次元の図面をコンピュータ内で作図する2次元CAD」、「木を削ったり粘土で造型していた3次元の立体をコンピュータ内でモデリングする3次元CAD」のように、作図やモデリングに使用するツール自体を指していることがほとんどです。
2次元CAD・3次元CAD
企業の現場では業務に合わせて様々なCADが利用されています。大きく分類すれば「2次元CAD」と「3次元CAD」になりますが、複数のCADを混在させている企業も多くあります。どのようなCADであっても、基本的な考え方や操作方法は似ていますので、どれかひとつのCADに精通すれば、他のCADの習得はそれほど難しくないでしょう。
2次元CAD
設計・製図ツールとしては「手描き図面」→「2次元CAD」→「3次元CAD」と移行して来ましたが、図面だけで十分に用が足りる業界では、まだまだ2次元CADが製図ツールとして使われています。手描きの製図作業をコンピュータに置き換えただけなので、習得はそれほど難しくありません。ただし、需要があるとはいえ、今では特別な技能ではありませんので、オペレータとしての付加価値は低くなりがちです。
主な2次元CADとしては、Auto CAD、Micro CADAM、Jw_cad、Vectorworksなど、その他有償から無償まで多数あります。
3次元CAD
自動車・家電・機械業界などの大手企業では、多くが3次元CADに移行しています。ただ、その利用実態には差があるようです。導入はしたものの、うまく使えていないという話を聞くこともあります。2次元CADに比べると、立体データを作成する操作コマンドが増えるので、習得しにくいというのも理由のひとつになっているようです。そのため、3次元CADで立体モデルを作成する作業(モデリング)を専任者に任せている企業も少なくありません。オペレータの需要は2次元CADよりも多く、技能も要求されるため、付加価値も少し高めになるようです。
主な3次元CADとしては、CATIA、Creo Parametric、NX、Solid Edge、SOLIDWORKSなど、その他有償から無償まで多数あります。
CADオペレーターの資格
CAD利用技術者試験
広く知られるCADの試験。2級と1級があります。トレース、建築、機会とそれぞれ試験が分かれていて試験を選ぶことができます。
建築CAD検定試験
1993年に誕生した日本初の建築CADの資格試験。建築用図面をCADを使って描く技量を測る試験であり、実践型の実技試験です。級は準1級・2級・3級・4級の4つです。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク社のAutoCAD/AutoCAD LTを利用し、主に製図業務に従事しているCADオペレーター(実務経験1年未満)を対象とした試験。基本的な知識と作図業務の能力が必要とされます。
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
Vectorworks販売元のエーアンドエー株式会社が主催し実施する操作技能認定試験。Vectorworksは建築設計、住宅、インテリア関連を強みとするCADソフトとして知られています。
CADトレース技能審査
平成29年度後期の試験をもって終了。
福岡県の職業訓練コース(募集時期と入校時期)
福岡県の職業訓練は、福岡市・北九州市を中心に、久留米・飯塚などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(福岡県立高等技術専門校)では、6ヶ月・1年・2年コースで4月入校(一般募集は10月からの募集)となり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター福岡)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(福岡県立高等技術専門校)の募集
福岡県立高等技術専門校では、6ヶ月・1年・2年コースで4月入校(一般募集は10月からの募集)となります。また、6ヶ月コースには10月入校があります。
福岡県立高等技術専門校は、福岡高等技術専門校・戸畑高等技術専門校・小倉高等技術専門校・久留米高等技術専門校・大牟田高等技術専門校・田川高等技術専門校・小竹高等技術専門校の7校です。
4月入校の一般募集には、第1回(10月)、第2回(12月)、第3回(2月)と3回の募集があり、第1回・第2回において不合格となった場合でも、次回以降の一般入校試験において、同校同一科目での再受験は可能です。
福岡県立戸畑高等技術専門の溶接科は6ヶ月コースとなり、4月入校と10月入校があります。10月入校は、7月中旬から9月中旬まで募集しています。選考日は9月下旬です。
公共職業訓練(ポリテクセンター福岡)の募集
ポリテクセンター福岡では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
福岡県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】福岡県の職業訓練では、県立の職業訓練校が7施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが2施設あり、電気設備・金属加工などものづくり関係の職業訓練と、介護サービスやアパレルサービスの職業訓練をそれらの施設内訓練で実施されています。(アパレルサービス科では、縫製知識や製図の基礎知識及び色彩を学び、工業用ミシンや特殊ミシン、アパレルCADを操作し、製品制作を通して婦人既製服の構成や縫製技術を身につけます。さらに、販売に関する資格取得も目指します。)
【委託職業訓練】福岡県労働局職業能力開発課と県立の職業訓練校では、各地域で介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、介護士・保育士養成科とともに、測量技術士養成科を実施しています。
【求職者支援訓練】福岡労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)も充実させており、ネイリスト科やフィットネストレーナー養成科などのサービス業分野だけでなく、農業科(野菜コース)や庭園管理課など幅広い訓練も定期的に開講されています。福岡では求職者支援訓練も毎月多くのコースが開講されており、近隣県からの受講生も受付けています。